東京都で5歳の女の子が両親からの虐待で死亡した事件がありました。
父親は「しつけ」だったというような話をしているようですが、その有り様は暴力、威嚇、服従の言動としか見えません。本当に悲しい事件です。
残念ながら虐待の通報件数は、毎年増え続けています。この問題に敏感な大人が増えていることも要因ですが、やはり実態も増えているのだと思います。
先週末、金沢星稜大学の先生のお話を聞く機会がありました。その中で、虐待に関する話題もありました。一番衝撃的だったのは、虐待を受けた子どもは、心が傷つくと思われがちですが、実は虐待により脳自体が委縮するということです。そして、一度萎縮した脳は元には戻らないということでした。委縮した脳は当然その機能にも影響が出ます。大人の言動がいかに子どもの成長に大きく関わっているのかを再認識させられました。
今回の事件でも感じたことですが、日本では子どもの人権よりも親権の方が重く見られている感があります。子どもを産んだから親というわけではなく、子育てを通して親になっていくのだと思います。その子育ての孤立化を防ぎ、地域全体で子どもを育てる雰囲気をもっともっと盛り上げていく必要があるように思います。